2011年5月24日火曜日

ソーシャルメディアの成長を支えている秘密兵器、それはeメール:コミュニケーションツールから、ノーティフィケーションツールへ


via flickr by jonathanb1989

「ソーシャルメディアが普及すると、eメールは無くなる」

こんなことが書かれた記事を目にすることも少なくありませんが、果たしてそうなのでしょうか?

確かに人と人とのコミュニケーションはメールのやりとりからよりソーシャルメディアに移行し、人々の会話がソーシャルメディア上で行われる事(時間)が増えました。そして、企業のマーケティング担当が、その会話の中に加わろうとしているのがソーシャルメディアマーケティングです。

活性化するソーシャルメディア上での会話が、eメールは無くなる、と言われる主たる所以なのですが、ソーシャルメディアの成功を支えているのは実はeメールだ、というエントリがあったのでご紹介。

私は自分の知り合いで最もプロダクトに詳しい企業家の一人にFacebookがなぜ月間アクティブユーザーや登録者数などの面で非常に成功していると思うかを尋ねたところ、彼は「Facebookから友人が自分をタグ付けした、というメールが来ると、私はそれをクリックしチェックしいに行く」と答えました。

確かに企業から来る興味の無い宣伝的なメールは開封しないかもしれませんが、自分のソーシャルメディア上での活動に関わる内容のもの(タグ付けされた、コメントがつけられた等)であれば、要するに「自分事」なのでメールは開封され、クリックされます

これは言わば、コミュニケーションのためのメールからノーティフィケーションのためのメールへと役割が変わっていることを意味しており、リテンションとしてのeメール利用そのものが、ソーシャルメディアの成長を支えていた、と言うことができます。

では、実際にそうした役割のメールは増えているのか?同エントリには、メールがスパム扱いされないようメール到達度向させるソリューションを提供するReturn Pathという企業のCEOのコメントも記載されていました。

Return Pathの創始者でCEOに、ソーシャルメディアやモバイルのクライアント企業において、メールの使用が増加していないかを尋ねたところ、彼らのクライアント全般において(twitterもその一社)、強い成長がみられる、という回答でした。

TwitterやFacebookをはじめとするソーシャルメディアの成長の裏には、例えばGmailとの連携による友人サーチ、という機能がありましたが、実はこうしたノーティフィケーションとしてのメール利用が効いていたという事は理解できます。

Gmail自体が受信メールの自動振り分け(プライベート、一括、通知など)を始めましたが、それはこうした動きを裏付けているのかもしれませんね。

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