2011年1月25日火曜日

イギリスのセレブがステルスマーケティングを告白:アメリカに続きイギリスでも情報開示の規制を強化

"The importance of online advertising continues to grow. We expect online advertising and marketing campaigns to be transparent so consumers can clearly tell when blogs, posts and microblogs have been published in return for payment or payment in kind." 

ここ数日、ペニオクの騒ぎが色々なところで取りざたされていますね。

詳細はこちらのブログによくまとまっていますのでご参照いただきたいのですが、ポイントは、

1. 落札自体が難しいとされるペニオクで低価格で落札できた!と芸能人ブロガーが書いて推奨していること

2. ペニオクというシステムそのものの詐欺っぽさ

3. ステルスマーケティングが行われているであろうこと知りながら、それに片目をつぶっていると思われるプラットフォームの管理体制
 
になると思います。

特に1 についてはブログの「クチコミ」がもてはやされていたころから繰り返し「炎上」という形で表面化してきた問題。

ちょっと前のニュースですが、イギリスの公正取引委員会(OFT: Office of Fair Trading)が、企業から金品の支援を受けているブログやツイートに対しての規制を強めているとのこと。
 
イギリスのOFTは、ファッション、ビューティー、文化、食品、ライフスタイルなどの分野からのお薦めブログの紹介をしているHandpicked Mediaが、消費者保護法違反をしている理由で、検閲を行ったそうです。Handpicked Mediaに関与しているブロガーが、同社のクライアントを推奨する記事を消費者に十分な情報開示なく、有償で書いていたためです。(adage.comより抄訳)

このイギリスの動きは、アメリカのFTC(Federal Trade Commission)が強化している情報開示、透明性確保に対する規制を追従するもので、アメリカのクチコミマーケティング協会ことWOMMAでは以下のような開示のガイドラインを提示しています。

例えばTwitterなら

Twitterのようなプラットフォームを活用する場合、マーティング担当者には次のようなハッシュタグの使用を推薦しています。
   
For platforms such as Twitter, the new WOMMA guidelines recommend marketers employ the following hashtags:
• #spon (sponsored)
• #paid (paid) and
• #samp (sample) 

となります。 

 なぜこうした情報開示が必要かというと、

1. (芸能人ブロガー等の)影響力のある情報発信者が書いている推奨記事を読む際に

2. 「これは金品が支給されて書いているからお薦めしているのかもね」という情報の差引を

3. ブログなどを読んだ消費者ができるように情報を開示することが

4. 消費者保護の観点から重要だから
 
です。

日本にはWOMJという組織がありますが、公正取引委員会を動かすまでにはまだ至っていないと思います

ちなみにイギリスでの規制強化を受けて、Estee Lauderの推奨をしてきたセレブリティ、Elizabeth Hurley氏がTwitterで、

私がEstee Lauderと関係があるのは明白でしょ。みなさんに彼らの製品をお伝えするのが好きなんです。彼らの製品は最高です xx

という表明を行ったそうです。

日本では今後も「開示」と「ステルス」の2極化が進むのでしょうか。強権発動がないと変わらないのかな、と思ったりもします。

Posted via email from the Public Returns - 続・広報の視点

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