2010年5月27日木曜日

ソーシャルメディアが検索や広告の「刈り取り」の精度を高めるという調査データ



昨年発行された、GroupM Search とcomScore による調査データによると、
ソーシャルメディア上でブランドの情報と有料の検索連動広告の両方に触れている消費者は、ファネル(上図)の下の方に関連するキーワード、企業名や製品名で検索する傾向にある
The report found consumers who were exposed to a brand's social media presence as well as paid search advertising were more likely to search on keywords associated with the lower part of the funnel, like the company name and names of products (veryofficialblog)
とのこと。
実際の調査資料をみてみると、
下の方のファネルにおいて製品名を検索した人の割合は、有料の検索連動広告のみに触れている人よりも、その製品の関連カテゴリのソーシャルメディアにも触れている人の方が15ポイント高く、さらにそのブランドの(マーケティング)コンテンツが含まれるソーシャルメディアにも接しているれている人は、42ポイント高いということが分かった。
Among lower-funnel searches for brand product terms, there was a 15-point lift in searcher penetration by users exposed to relevant social media and the brand’s search ad compared to those exposed to the brand’s search ad alone. The consumer’s propensity to search for brand product terms significantly spiked when exposed to both influenced social media and a brand’s search ad, with a staggering 42-point increase in searcher penetration.
というようなデータが紹介されています。
他にも、
有料の検索連動広告のみに触れているユーザーに比べて、(動画などのマーケティングコンテンツを含む)ブランドの影響を受けたソーシャルメディアにも触れている消費者は、そのブランドの製品を2.8倍検索する傾向にある
consumers exposed to a brand’s infuenced social media and paid search programs are 2.8 times more likely to search for that brand’s products compared to users who saw only paid search.
調査結果により、消費者がブランドの影響を受けたソーシャルメディアに接している場合、CTRが50%高まる
The study also showed a 50 percent click-through-rate (CTR) increase in paid search when consumers were exposed to influenced social media and paid search.
というような、調査結果が紹介されています。
ちょっと景気の良い数字が多いのが気になるところですが、もともとそのブランドや製品への関心が高いファネルの下のほうにいる消費者に対しては、ソーシャルメディアでのプレゼンスと、検索の仕方や広告へのアクション(CTR)との間に相互作用がある、ということは言えそうですね
別の言い方をすると、検索や広告を通ての「刈り取り」の精度を上げるためにソーシャルメディアは機能している、ということになりそうです。
ソーシャルメディアで最後のひと押し、という感じでしょうか?
ではその連動をどのように作って(仕込んで)おけば良いのか? 
ソーシャルメディアとオンライン広告を連動させる8つの方法というエントリから抄訳にてご紹介。内容としては地味ですが、基本的なTipsになっているので実務レベルでの参考・おさらいになると思います。
  
発見に影響を与える方法:ソーシャルと検索、広告を連携させる

1. 自社やその製品がどのような言葉で語られているかを理解し、ソーシャルメディア上での説明や略歴に反映する
2. Flickr(など)にディスプレイ広告をアップロードし、良く語られている言葉でタグ付けする。それらの画像をブログやフェースブックで行っているプロモーションに使う
3. 最新のディスプレイ広告で使っているクリエイティブの要素をソーシャルメディアのアカウント上で背景として使う
4. 可能な場合はディスプレイ広告にソーシャルメディアのアカウントへのリンクを入れる
5. 営業色を落として、直近のキャンペーンに関するブログを事実ベースで書き、予約やプロモーションサイトへのリンクを張る
6. YouTubeにテレビコマーシャルや、オンライン広告で使っているFlashなどをエンベッドする。広告に興味を持っている人がたまたまファネルの外側にいることもある
7. 新しいCMに関するブログを書き、ブログに張り付け、顧客のフィードバックを伺う
8. テレビやアニメーションの静止画像を撮影し、Flickrにアップしてタグ付けする
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