2010年3月18日木曜日

ソーシャルメディアマーケティングでは、退屈なことをするのが重要

Warning: This column may put you to sleep. 

日本ではまだこんなことを言う段階では無いかもしれませんが、"Marketers, Get Back to Boring"というエントリがありました。 

ちなみにこのエントリの作者は、昨年「"slow marketing"の時代」や、2010年をサバイブするために必要なのは"serve, shrink and simplify(役立つこと、縮小、簡易化)"の3つのキーワードだ、という提言をしているそうです。

このエントリで語られていることは、「基本に戻ろう」ということ。流行に踊らされて間違った第一歩を踏み出さないためにも、心に留めておきたい重要な考え方です

「退屈なこと」というのは味気ない、魅力の無い、パンやバターのように基本的なものと言う意味で、居眠りしたくなるようなこと全てです。言うまでもなく、Retweetされないようなものです。

Yes, I said "boring" -- dull, non-sexy, foundational, basic as bread and butter. All the stuff that makes our heads nod and makes us fall asleep. You know, the last stuff you'd ever re-tweet.

なんだか皮肉たっぷりと言う感じですが、それだけアメリカではソーシャルメディアマーケティングが氾濫し、ソーシャルメディアが疲れ始めているのかもしれません。

私たちは取り付かれている。会話に加わろう!会話に関与しよう!さあ、会話に刺激を与えるだ!

それはそれで良いんだけれども、、実際には販売促進としてのマーケティングの基本的なものであることを、あたかも独創的な新しいコンセプトであるかのように語るのはバランスを欠いている。

We're obsessed. Join the conversation! Engage the conversation! Hell, spike the conversation!

All well and good, but still, we're off-keel. We're embracing things as though they are bold new concepts when in fact they are as foundational to marketing as a selling line. We're dissing fundamentals.

彼がこのような思考にいたったきっかけが、元P&Gで41年間グローバルな広告や数多くのイニシアチブでリーダーシップを発揮した、Bob Wehling氏との90分に及ぶインタビューだったそうです。

P&Gの最初のIvory Soapの広告は、フィードバックと参加を呼びかけるものだった。
Bobは(冗談ではなく)インタビュー中100回も"listening to the consumer"といった。

ソーシャルメディアマーケティングで行っていることは顧客の声を聴く、という昔から変わらない基本的なことなのです

どうどう!物事はそんなに変わるものではない。たぶん私たちの"ソーシャル"マーケティングへの移行に欠けているのは、実は退屈で基本的なことなのです。味気ないものがデジタルをドライブし、基本的なものが私たちを前へ向かわせるのです。たぶん退屈なことこそが、突破口なのです

これを適正理由と呼びたいと思います。ソーシャルメディアやデジタルマーケティングは、短期的なキャンペーンやちょっとした瞬間的なもの、偽善的な誓いや高原ではなく、より深く、より確立されたマーケティングの真実に基づいて行われたときに初めて(組織的にも)成功するのです

Whoa, horsey! Maybe things haven't changed that much at all. Maybe what's missing in our "social" marketing transformation is the really boring and basic stuff. Maybe dull drives digital. Maybe fundamentals face us forward. Maybe boring is breakthrough.

I call this out for good reason. Social media and digital marketing will only succeed -- and sell through the organizational layers -- if we ground it in deeper, more established marketing truths, not ephemeral campaigns, one-trick pony moments, or hypocritical oaths or proclamations.

ではその退屈な基本的なこととは?

最後にその構成要素を抄訳にてご紹介。

信頼:信頼は全ての広告における通貨。偽装ではなく開示せよ(The boring basics say: disclose, don't disguise.)。

顧客との関係性の管理:まだなじみの無い言葉だが最近語られ始めている"Social CRM"は正しい基本的な考え方。プラットフォームの枠を超えて行い、関係性を育てて行くのが重要。

情熱:私たちは写真を共有することで気持ちがつながるように、ソーシャルメディアでもそれが行われている。感情は魂を揺さぶるもの。ツイートではなく、涙について考えよう(Think tears, not tweets.)。

フィードバック:フィードバックは新しいコンセプトなどではない。みな、コールセンターやフィードバックフォームのことをないがしろにしている。

傾聴:傾聴は全てのマーケティングの入り口であり、(その価値が)消えることは無い。ソーシャルメディア(もしくはソーシャルCRM)はそれを新しいレベルに引き上げただけのこと。

忍耐:ローマは一日にしてならず。Facebookファンやマーケティングの基本は簡単なように見えてそうではない。

リーダーシップ:最後に重要なのがソーシャルな聡明さよりも、古きよきリーダーシップである。リーダーシップは変化を促し、そして何よりも、素晴らしいリーダーシップは顧客の声を聴くものである。ソーシャルメディアの成功事例には優れたリーダーシップのDNAがある。

卑近な例ですが、昨日のエントリ「"Fans First"の気持ちをもって、F1層向けに実施したTwitter中継」は他のエントリよりPVは低いですが、奇をてらうことなく、基本に忠実に実施した事例であり、ファンの方には楽しんでいただけたと思っています。

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

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